6月27日(金)の日没後、宵闇が空を包む頃に、流れ星を見られるかもしれない。「6月うしかい座流星群」が夜の訪れとともに極大を迎えるのだ。
出現の予測が非常に難しい流星群で、流星数も年によって変動が激しく確かなことは言えないが、突発的な大出現時には1時間あたり100個もの流れ星が観測されている。今宵、必ず見られるという保証はないものの、日の入り後すぐに極大を迎えるとあって観測に挑戦しやすい。観測のポイントや流星群の特徴についてまとめた。
いつ、どこに見えるか
6月うしかい座流星群の観測に最適な日時は、6月27日の日没後だ。In-The-Sky.orgによると、極大を迎えるのは日本時間午後8時ごろ。放射点は朝まで地平線の上にあり、一晩中流星が流れる可能性はあるが、ちょうど極大のタイミングで放射点がほぼ天頂にくるので、日の入り後まもなくの宵闇が迫る時間帯が流星群の見ごろとなりそうだという。

国際流星機構(IMO)によれば、放射点はうしかい座のネクタイの先端と、北斗七星の「ひしゃく」の柄の先端の星アルカイドとの間あたりにある。北の空高くに位置し、見つけやすいだろう。
今年は新月を迎えたばかりで強い月明かりがなく、流星群の観測には好都合だ。日の入り約45分後の西北西の低空には、糸のように細い三日月のすぐ下にきらめく水星も見える。

6月うしかい座流星群とは
6月うしかい座流星群の母天体は、ポン・ウィンネッケ彗星(7P/Pons-Winnecke)である。約6年周期で太陽を公転する短周期彗星で、次は来年8月に地球に接近する。米航空宇宙局(NASA)によると直径は約5.2kmで、1819年に発見された。

6月うしかい座流星群、観測のコツは
とにかく予測不可能な流星群だが、観測チャンスは今夜だ。晴れていれば星空観察にうってつけの条件がそろう夜なので、流星群は見えたらラッキーなおまけ程度に考えておくといいだろう。
建物や高い樹木、山などに視界が遮られない場所がいい。観測器具は一切不要だ。双眼鏡や望遠鏡は、かえって流れ星を発見できる確率を下げるので使用は避けよう。
まだある今週末の夜空の見どころ
今週末は流星群の他にも見逃したくない夜空のイベントがある。29日(日)の日没後には、細い月がしし座の1等星レグルスと大接近し、赤い火星とともに西の空を彩る。翌30日(月)には、月と火星が接近して見える。