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2024.04.15 09:15

「人口オーナス時代」の輸出産業はこれだ!

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高度経済成長を後押しした日本の人口が増えていく「人口ボーナス」時代は終焉し、人口が減少していく「人口オーナス」時代に突入しています。

日本の人口が増えていく「人口ボーナス」時代に上手く適合できていた社会の仕組みや産業構造、企業戦略が時代からズレてきているのは間違いありません。終身雇用時代の終焉、地方における急速な人口減少、日本人のみによる事業運営、様々な分野における非効率の温存、テクノロジー活用の軽視、新産業創造力の不足、などなど日々様々なメディアやニュースで課題ばかり目にします。

日本の産業力の低下に伴い、相対的に為替は円安方向に移行していく可能性が高く、海外から輸入してくるものは高額となって行きます。残念な事に日本が「貧乏国」になってしまうのです。

こうして負の要素ばかりを注目していくと、暗澹たる気持ちになってしまうのですが、「人口オーナス」時代に適合した戦略を立てて、「人口オーナス」時代のプロダクト・サービス・インフラ・仕組み・法律・組織・体制・運営方法などを新たに「再定義」し「創造」していくしか解決方法はないと考えます。

「人口オーナス」を逆手に取る

日本は世界各国に先駆けてシニア社会になる「課題先進国」として知られている一方で、まだまだやれる事が満載な状況です。シニア社会に向けた対策というと「ヘルスケア」に注目が集まりがちなのですが、「ヘルスケア」に留まらない領域での、シニア層の「クオリティオブライフ」の劇的向上に日本の「腕の見せ所」があると私は見ています。

シニア層の「クオリティオブライフ」の劇的向上には、これまでにはないテクノロジーと文化の組み合わせが必要であり、劣っていく身体性を補う「ロボティックス」、頭脳の補佐と拡張を実現する「人工知能」という2大テクノロジーに加えて、日本の文化的な優位性である「おもてなし」という高い対人コミュニケーションスキルを組み合わせる事で、唯一無二のシニア層向けプロダクト・サービス・インフラが実現できるという仮説を持っています。

しかも日本は、シニア層向けプロダクト・サービス・インフラの導入市場として、多くの対象者であり顧客となりうる方々がいるというある意味幸運な環境にあります。今後も増えこそすれ、当面減る事がないシニア層だけみれば「シニア人口ボーナス」状況に突入してゆきます。

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文=茶谷公之

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