『Starfield』を3カ月ぶりにプレイして覚えた違和感

安井克至

Miguel Lagoa / Shutterstock.com

筆者は『ディアブロ IV』シーズン3と『スーサイド・スクワッド キル・ザ・ジャスティス・リーグ』のリリースを待つ間、ちょっとした空き時間ができた。2023年にプレイできなかったゲームの数々に手をつけることもできたのだが、その代わりに、最後にプレイしてから3カ月が経った『Starfield』が今どうなっているかを確認してみることにした。

発売当時、筆者は同作を高く評価した(ことで批判を浴びた)し、本当におもしろいゲームだと思った。その考えは今も変わっていない。とはいえ、時間が経ち、同じジャンルの他タイトルについても考慮した上で、再びプレイしてみた結果得られたのは、少し奇妙な体験だった。

クエストのデザインやNPCのアニメーションについて言っているわけではない。再プレイでは、ただランダムに高レベルの恒星系を探索し、そこにいる生物や賊たちを殺したり、動植物をスキャンしたり、船を盗んだりした。そうしてみて驚いたのは、『Starfield』がこの3カ月でほとんど変わっていないことだった。

発売以来、ゲームプレイを快適にするアップデートがほとんどないのは奇妙だ。寄せられている要望の中には「ロード画面をなくせ」や「陸上の乗り物を作れ」など、不可能だったり、規模が大きいためこの短期間では実装できなかったりするものもある。一方で、数カ月あれば実装できるようにも思えた小~中程度のものも無数にあったが、そのどれも実現していない。

酸素消費量と最大所持重量の制限が厳しすぎるという不満は広く上がっているが、いずれもまったく変わっていない。武器のバランスは悪いままで、一部が強すぎたり、役に立たなかったりする。スキルのバランス調整も、難易度のバランス調整もなしだ(現状では、最高難易度でも簡単すぎる)。所持品管理の変更もなければ、宇宙船の切り替えや改造によって船内のアイテムがすべて貨物室に放り込まれるという大きな問題も修正されていない。代わり映えしない神殿のミニゲームを何度も繰り返させられるのも変わらない。問題は挙げ始めるときりがないほどだ。
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翻訳・編集=遠藤宗生

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