『Starfield』で不評レビューが突然増加 考えられる3つの理由

安井克至
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2. Game Pass会員以外がようやくプレイし始めた

考えられるもう1つの仮説は、はじめから同作に大きな興味を持ち、マイクロソフトのサブスクリプションサービス「Game Pass」で同作を即プレイし始めた人々が最初に残したレビューの波が過ぎ去ったというものだ。Game Pass非会員はSteamで同作を購入しなければならないが、このところ行われているウィンターセールで割引販売されたことによって、状況が変わったのかもしれない。

Game Passで『Starfield』を「無料」で手に入れた人と、迷った末に購入したものの、すぐにつまらないと感じた人とでは、置かれた状況は異なる。興味の度合いが異なり、投じた金額も違う人々が同作を手にしたことによって、否定的なレビューが増えたのかもしれない。

3. ユーチューバーによる辛口評価

この説は一般の人々を侮辱するものに聞こえるかもしれないが、私はいくぶん理解できる。PatricianTVによる8時間にもおよぶ批評ビデオや、公開2週間で420万ビューを集めたNakeyJakeyの動画など、『Starfield』に対する評価を総括する一連のユーチューブ動画が、最近になって人気を集めている。PatricianTVとNakeyJakeyはいずれも、開発元のベセスダ・ソフトワークスが同作で再び採用した「時代遅れ」なゲームデザインを厳しく批判した。

私は当初、この説は腑に落ちなかった。これらの動画を見て同作の悪い点を知った人々が、ソフトを買って、低評価のレビューを残した──とでもいうのか? ただ、すでに同作を購入した人が、的確な批判を展開するビデオを見ることで、再考を促されることはあると思う。同作を高く評価した筆者でさえ、NakeyJakeyが動画で指摘していることの多くに同意できた。だからといって、自分がすでに公開したレビューの点数を変えたり、Steamに否定的レビューを投稿したりはしないが、こうしたコメンテーターが説得力のあるかたちで同作の欠点を指摘することで、視聴者にそのような行動を促すのも、わからなくはない。人々が「大物ユーチューバーに追従する羊の群れ」と化しているとは思わないが、しばらくたってから振り返ってみると、以前よりもそのゲームが好きではなくなるというのは十分ありうることだと思う。

以上が、最近の『Starfield』に対する否定的なレビュー増加の理由として私が考えていることだ。ベセスダはこの状況を嫌っているに違いなく、挽回に向けた策を何か計画しているのかが非常に気になるところだ。

forbes.com 原文

翻訳・編集=遠藤宗生

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