「グリーンジョブ」が多い米国の州トップ10

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環境関連の仕事が米国の労働人口の中で占める割合はごく一部だが、この分野でキャリアを築きたいと思う人や求職者からの注目度は高い。

求人情報サイト大手「インディード(Indeed)」は、2016年に「グリーンジョブ」の求人情報が掲載された数が多かった米国の州のランキングを作成した。

報告書をまとめたタラ・シンクレア上級経済研究員によると、同社は「グリーン」な仕事の定義を比較的狭義に捉え、水処理専門家や環境科学者など「天然資源の保護が焦点にならなければ存在しなかった仕事」を対象とした。該当する職業の求人数は昨年、20万件を超えた。

グリーンジョブの求人が最も多かった10州・地域は以下の通り。

1位 バーモント
2位 アラスカ
3位 ウィスコンシン
4位 ケンタッキー
5位 ノースダコタ
6位 コロンビア特別区(首都ワシントン)
7位 モンタナ
8位 ワイオミング
9位 カリフォルニア
10位 ニュージャージー

トップ3のバーモント、アラスカ、ウィスコンシンはいずれも、美しい自然に恵まれていたり、エネルギー資源などが豊富だったりする州だ。このような要素により、環境専門家の需要は高まる。「グリーンジョブが多い場所はエネルギー関連の仕事が多いという状況はよく見られる。エネルギー(産業)には多くの浄化処理が付随する」とシンクレアは説明している。

首都のワシントンでは、政府機関での環境関連の仕事の需要が大きい。「環境関連の法律や規制、規制の施行と順守に関わる機会が多くあるので、コロンビア特別区にはこうした仕事が多い」(シンクレア)という。

インディードの調査では、求職者が他の仕事よりもグリーンジョブに関心を持つ傾向があるという興味深い結果も示された。グリーンジョブはユーザーにクリックされる頻度が他の1.7倍にも上り、この傾向は全州で共通していたという。

その理由を正確に特定することは難しいが、米労働統計局の2015年の統計によると、インディードに掲載されたグリーンジョブの賃金は一般的賃金の中央値よりも高いことが多く、給与面で魅力的だ。
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編集=遠藤宗生

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