心をつかむプレゼンのコツ6選

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プレゼンテーションの際、内容を急ぎ足で伝えてしまい、聴衆の心をつかめなかったと感じる人は多い。

プレゼンの講習やコンサルティングを提供する米企業ポーティコPR(Portico PR)の創業者メーガン・ドッターいわく、会議室での事業部内ミーティングであれ、講堂で大勢を前にした講演であれ、合格ラインを超えるプレゼンができる人は非常に少ないという。

本記事では、ドッターに加え、政治家らにメディア露出に備えたトレーニングを提供する15ミニッツ・プロダクションズ(15 Minutes Productions)のアン・ディッカーソンが伝授する、自分と聴衆の距離をぐっと近づけ、説得力のあるプレゼンをするための6つのポイントを紹介する。

1. 事前に率直なフィードバックを得る

友人は厳しいコメントを控えがちだし、多忙な同僚に何度もプレゼンの練習につきあってもらうのは難しい。そこでディッカーソンは、スマートフォンに向かって練習をする方法を勧めている。こうすれば自分のプレゼンを録画して確認できるため、鏡の前で練習するよりも便利だという。

2. 聴衆と交流する

プレゼンを始める前に、会場の聞き手3人に自己紹介をしておこう。ドッターによると、これで緊張がほぐれるだけでなく、聴衆が求めている情報を事前に把握し、プレゼン内容に生かすことができる。

3. 自分の声に注意を払う

ディッカーソンによると、緊張や興奮している人は声が高くなりがちだ。声を低く抑えることで、声量を大きくできる。また声が文末に向かってすぼんでしまうと、質問をしていると勘違いされたり、内容に自信がないように聞こえたりするので気を付けよう。

4. スライドの文章は最小限に

話したい内容の全てをパワーポイント上に詰め込んではいけない。ぎっしり書き込んだスライドを見ると、聴衆は読むことに集中してしまい、話を聞けなくなってしまう。スライド上に伝えたい内容を全て書き込んでしまったら、あなたがわざわざ聴衆の前で話す必要がなくなってしまうと、ディッカーソンは指摘している。

5. Q&Aでは自信を持って回答する

ディッカーソンいわく、特に女性に多いのが、聴衆からの質問に対して考えをまとめる際、視線を上下にさまよわせて自信がなさそうに見えてしまうことだ。もし答えを考えている間、聴衆に視線を向けておくことが難しければ、代わりにメモを見るとよいという。

6. 脱線を避ける

もし誰かがプレゼンの後に関係のない質問をしてきた場合は「興味深い意見ですね」や「良いポイントですね。その点についてはリストに加えますが、ひとまず現状の議題について話を進めましょう」といった返答をすること。最初は難しいかもしれないが、ドッターは、自然にこうした切り返しができるように練習し、「申し訳ありませんが…」で始まる返答は避けることが大切だと語っている。

ただし、関係のない質問があまりにも多いようであれば、自分のプレゼン内容がきちんと整理されているか、主旨から逸脱していないかを見直すこと。優れたプレゼンとは「聴衆のレベルに合わせた上で、聴衆を少しだけ賢くさせる」ものだと、ドッターは説明している。

一方でドッターは、プレゼン依頼を受けた際は、それが自分のキャリアに役立つかどうかも考えるよう注意している。頼まれるがままに応じるのではなく、自分にとって有益かどうか、十分な準備期間があるか、トピックに関する十分な知識があるかを考え、場合によっては依頼を断る方がよい。特に誰かの代理を頼まれた際には、いっそうの注意が必要だ。

編集=遠藤宗生

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