ビジネス

2017.03.11 12:00

長寿ブランド「ダンキンドーナツ」、生き残りのカギは柔軟性


世界的成長と地域でのレレバンス

同社のレレバンスを高めることは、他国や異なる文化圏に進出してブランドを紹介し、消費者とのつながりを築くことができるかどうか試していくことでもあった。そして、レレバンスを意識することは、同社にとっては有効な戦略だった。同社の店舗はほぼ100%が、フランチャイズで展開しているためだ。

店舗はそれぞれが地元の小規模ビジネスの経営者によって、地域社会のために運営されている。これは、各店舗には強みを、ブランドには十分な柔軟性を与える。同社は各地に適したレレバンスの向上を助けるために、商品やマーケティングに関するわずかな変更を加えることで対応ができる。

レレバンス持続のカギは「変化」

レレバンスを維持するために、ブランドは常に近い将来に起こり得る変化を予測していなければならない。5~10年後までに予想される変化について上級副社長は、「モバイルメディアが非常に強力なマーケティングツールになっている。当社での顧客の経験や日々の行動パターンについて、ほぼシームレスに把握することができる」と語る。

さらに、モバイルに関しては検討を続けるほど、アプリを充実させる方法をさらに模索し、顧客により利便性の高いオプションを提供したいと考えるようになるという。

消費者の味の好みは変化するかもしれない。流行が人気を決定付けることもあるだろう。だが、ブランドは一貫した目標を掲げ、流行を意識し続け、先見の明を持ったマーケティングを行うことで、成功を収めることができる。ダンキンドーナツは、それを証明してきた。

編集=木内涼子

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