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2017.03.07

ICTは教育をどう進化させるのか Z会のオンラインアカデミー「Asteria」の挑戦

左:草郷 雅幸(Z会 執行役員/ICT事業部長) 右:田中 晃(ニュートンジャパン代表取締役社長)

旧聞に属するが、米国のオバマ前大統領は就任直後、「Computer Science For All」を標榜し、国家戦略としてのプログラミング教育の重要性を国民にストレートに伝えた。ICT活用は国の競争力を担う戦略の一つであり、アメリカでは、教育へのICTの導入も進み、大きな成果を見せている。

その代表的なテクノロジーのひとつである「アダプティブ・ラーニング」を採用し、タブレットで学ぶこれまでにないオンライン教育が日本でもスタートする。大学受験の通信添削で高い実績を誇るZ会が開講する「Asteria」だ。その開発責任者である草郷雅幸と、「アダプティブ・ラーニング」の先駆企業Knewton(ニュートン)の田中晃が、ICTと教育の未来を語る。

ICT活用が個々人に合わせた多様な教育機会を実現する

草郷 雅幸(以下・草郷):ICTを教育に活用する先進国と言えばアメリカですが、田中さんはその発展の背景をどう捉えていますか。

田中 晃(以下・田中):まず、教師のICTに対するリテラシーが高いこと。また、日本と違い、市民がどういう教育を目指すかは州に決定する権限があり、新しい教育方法を積極的に採り入れる進取の気性が育まれる土壌があることだと思います。何よりアメリカは、国民の文化的背景や言語も多様なので、画一的な教育が難しい。それをどう解決するか。彼らが目指した、多様な学習者に多様な教育機会を提供する理想は、ICT活用で可能性の扉が開いたわけです。一人ひとりの学習者の理解度に応じ、課題や学習内容を柔軟に変える「アダプティブ・ラーニング」もそうした背景から生まれた技術と言えるでしょう。

草郷:Z会は通信添削という形で、学習者に合わせた効果的な指導を、紙と朱筆で一人ひとりに提供してきた85年の歴史と実績があります。その意味でもともと「アダプティブ・ラーニング」と親和性の高い教育サービスを提供してきたといえるでしょう。これがKnewtonとパートナーシップを組んだ理由です。Z会が一貫して取り組んできた個別指導に、「アダプティブ・ラーニング」のKnewtonのテクノロジーを導入することで、創業以来、我々が理想としてきたものに限りなく近い学習サービスが実現できると考えました。2016年春には同技術を採用した「TOEIC®テストAdaptie」をすでに開講しており、今年3月中旬には同じくKnewtonエンジンを活用した中高生から学べる無学年制オンラインアカデミー「Asteria」が開講します。

田中:Knewtonは「アダプティブ・ラーニング」の先駆者として、明快な定義と理念を持っています。2008年のアメリカでの創業以来、広く教育という切り口で、対象年齢や内容、言語に関わらず、教育現場に近い企業や機関と協業し、学習者視点で最適な教育サービスを提供することに腐心してきました。
「アダプティブ・ラーニング」の技術自体はあくまでツールに過ぎず、それを活用した教育プロダクトを通じ、学習者の学習体験・学習成果が充実することが何よりも重要です。その点、Z会には高い理念と長年の実績に基づく優れた教材コンテンツがあり、お互いが教育への情熱を共有し、時間をかけて開発を進めることができました。


アダプティブ・ラーニング◎一人ひとりの学習者の理解度に応じて学習内容を柔軟に変える画期的なオンライン学習の仕組み。Knewtonエンジンを活用した「アダプティブ・ラーニング」では、学習過程で収集される動的な教育ビッグデータに基づき、学習者ごとに学習内容をリアルタイムに個別化、最適化することができる。同じ教材で同じ順序、同じペースで学ぶことを前提とした、従来の学習方法の弱点を乗り越え、一人ひとりの理解やペースに応じた最適な学習を可能にする。

学習の進捗・理解度を可視化し、学習者の主体性を高める「アダプティブ・ラーニング」

草郷:「アダプティブ・ラーニング」では、学習の進捗・理解度の可視化にも意味がありますね。

田中:教育ICTとしての「アダプティブ・ラーニング」の最大の優位性はビッグデータの集積と活用です。学習過程で収集される膨大な量のデータは、Knewtonエンジンによりリアルタイムで演算・分析され、個別最適化されたレコメンデーションや学習進捗の指標値として返されます。それは、いわば学習者のバイタルサインで、一問解くごとに理解度や学習進捗のポジショニングがどんどん変わり、それに応じて次の学習ステップがダイナミックに決められていくわけです。ビッグデータを有効に使い学習者の理解の状況と学習の進捗を可視化して、次の効果的な学習につなげる。これがテクノロジーを活用した「アダプティブ・ラーニング」の特長です。

草郷:「可視化」はキーワードですね。ただ「アダプティブ・ラーニング」は自動的に教材が提供されていくので、主体的に学ぶ姿勢が削がれるのではと懸念する人もいますね。

田中:学習の状況が可視化されると、それまである意味受け身で目の前にある教材や宿題に取り組んでいた学習者が、自分自身で自分のポジショニングがわかり、目的に向かって俯瞰して見ることができるようになります。その結果、主体的に自分の弱点を把握し、学習すべき内容に取り組めるようになるのです。
また、レコメンデーション機能により、学習者にとって難しすぎも簡単すぎもしない、最適な学習コンテンツが提示されるので、学習意欲が喚起され、結果、学習への主体性も高まるのではないかと私は考えています。

草郷:ゴールまでの距離感が把握でき、プロセスがわかることで達成感も実感できる。それも可視化の意義ですね。「TOEIC®テストAdaptie」の受講者からは、自分の学習の状況を自己分析できる、自分の苦手なところがわかる、目標への達成度がわかるといった声も寄せられています。自分が何をすべきかを客観的に把握し、そこから次にどんな行動をすべきか考えるようになる。そこで育まれる主体性は「アダプティブ・ラーニング」の効果のひとつだと私は見ています。アリゾナ州立大学での効果実証例にも驚きました。最後までやる気を持続させる学びの機会が実現しているという点に大きな価値を感じています。


田中:学校で学ぶ知識は将来社会で活躍する際のベースになるものですから、それを押し付けではなく、主体的に楽しんで学んでほしい。学習のゴールにたどり着く方法や道筋は人それぞれに最適なものがあるはず。そこで画一的な方法を強いれば、途中でつまずき、学ぶことが嫌いになってドロップアウトするケースもある。それをテクノロジーで防ぐことができる可能性に大きな意義があると考えています。学び続けた先には、自分が本当に好きなものに気づき、好きなものを生かして活躍できる素晴らしい世界が待っているのですから。「Asteria」は目の前の学校の成績を10点上げるためではなく、将来を見据えて人間性や生活を豊かにする学びの機会と捉えることができますね。今回のプロジェクトを通して、そういう熱意がZ会から伝わってきました。

草郷:これからの社会の担い手である子どもたちには、知識を身につけるだけではなく、それをベースに自分がどう生きて、社会にどんな貢献ができるのかを考えられるように育ってほしい。そのために、主体的に学ぶ機会を提供したい。それが「Asteria」開発の想いであり、Z会の社会貢献だと考えています。未来を担う子どもたちには、ぜひ新しい学びの機会に触れてみてほしいですね。

草郷 雅幸(そうごう・まさゆき)Z会 執行役員/ICT事業部長◎Z会入社以来、15年以上Z会の教室にて勤務。2013年より、通信教育においてiPadなどの教育ICTを活用し個別学習の利便性や学習効果を高める学習サービスの企画・開発を進めている。

田中 晃(たなか・あきら)ニュートンジャパン代表取締役社長◎グーグルジャパン株式会社、日本マイクロソフト株式会社を経て2015年7月より、ニュートンジャパン立ち上げに参画。2016年1月日本法人設立より、現職。

Asteria◎今年3月「英語4技能講座」と「数学新系統講座」の2講座でスタートする「Asteria」は、Z会の長年の指導実績と「アダプティブ・ラーニング」導入で実現した、受験をゴールとしない革新的な学習サービス。内容理解・問題演習・添削指導などの学習がタブレット(iPad)で完結する。

▷Asteriaの詳しい情報はこちら http://www.zkai.co.jp/home/z-asteria/

Promoted by Z会 文=橋場一男 編集=高城昭夫

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