ビジネス

2016.12.31 09:00

不倫騒動から殺害予告まで、2016年最悪の失態を演じたCEOたち


エリザベス・ホームズ(セラノス)

ホームズが演じた最も重大な失態は2016年以前のもので、同社が実施していた血液検査の多くに自社技術ではなく他社の従来型機器を用いていた事実を公表しなかったことだった。そして今年、この危機への対処法において、彼女は再び大失態を犯した。

セラノスの血液検査の有効性に関するデータを発表すると約束したホームズは、4月に開かれた医学会議で講演した。出席した多くの医師らは、講演でセラノスの独自技術に関連するデータが公開されるものと信じていたが、講演内容はその代わりに、電子レンジほどの大きさで微量の血液サンプルを分析可能な新検査機器「miniLab」の紹介に終始。出席者はこれを「おとり商法」と呼んだ。

最近になって、セラノスはminiLab事業に集中するという理由で、43%の人員を削減し、検査施設運営事業から撤退した。しかし、セラノスを相手取った訴訟は後を絶たず、投資家らが起こした訴訟のうちの1件は集団訴訟の形式をとっている。同じく同社を提訴したドラッグストア大手ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンスは、セラノスによって繰り返し欺かれたと主張している。フォーブスは今年、ホームズの資産総額をゼロに修正した。

ダレン・ヒューストン(プライスライン)

旅行予約サイトを運営するプライスラインの取締役会は、ヒューストンCEOが女性社員と不倫関係にあるとの関係者の告発を受け、内部調査を開始。不倫疑惑が実証されたことを受け、ヒューストンは「行動規範違反」を理由に解任された。

ジョン・スタンフ(ウェルズ・ファーゴ)

米銀行大手ウェルズ・ファーゴが今年直面した困難の数々は、昨年以前の出来事に起因していたが、スタンフCEOの無責任な対処が事態を一層悪化させることになったようだ。

スキャンダルが表面化したのは9月。同社は、行員らがノルマを満たすため顧客に無断で新規口座を開設し続けていたことから、規制当局に1億8,500万ドル(約217億円)の制裁金を支払うと公表した。連邦議会の公聴会で厳しい追及を受けたスタンフは、自身の責任を認めたものの、同時に罪の大部分を既に解雇済みの平社員5,300人に着せるような姿勢を取った。

2度目の公聴会では、違法行為の「全責任」は自分にあると述べたが、経営陣の過失や、社内風土の問題が原因となったとは認めず、議員らの冷笑を買った。この違反行為を理由に5,300人に上る従業員が解雇されているのにもかかわらず、経営陣に責任はなく、社内に体質的な問題がなかったとするのは、信じがたい。圧力を受け続けたスタンフは10月に辞任した。

編集=遠藤宗生

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