テクノロジー

2016.10.18 12:20

ポケモンGOのユーザー離れ加速? 時速40キロで使用不能に

Photo by Randy Miramontez / Shutterstock.com

先週、ナイアンティックがサードパーティ製のポケモン追跡ツールを全面禁止し、ユーザーから不満が噴出した。さらに今週、ポケモンGOに新たな問題が浮上した。ゲームをプレイ中に時速40キロ以上で移動すると「かくれているポケモン」が表示されず、ポケモンが出現しなくなるのだ。

これまでも運転中にポケモンが出現する頻度は少なくなっていたが、現在は一切現れなくなっている。「かくれているポケモン」が表示されないので、車を止めて近くのポケモンを探すわけにもいかない。

これは恐らくバグではなく、プレーヤーによる運転中の事故をなくすためにナイアンティックが行った修正だと思われる。同社に確認をしたが、まだ返事は得られていない。この現象が大きな議論を呼んでいるのは、時速40キロ以上でプレイしていても、以下のように安全性に全く問題が無い状況がいくらでも考えられるからだ。

• 家族や友人の運転する車の助手席でプレイしている場合
• ウーバーやタクシーに乗車中にプレイしている場合
• バスや電車でプレイしている場合
• 自転車を運転している場合
• GPSのトラブルで、実際には歩いているにも関わらず速く移動しているとゲームが認識してしまった場合

筆者が住むシカゴでは、通勤電車の中でポケモンGOをプレイしている乗客をよく見かける。筆者もウーバーを利用しているときは必ずプレイし、自分が運転中であれば妻に代わりにプレイをしてもらっていた。しかし、こうしたプレイが今回の変更により出来なくなってしまったのだ。
真実は、ナイアンティックがコメントを発表するまではわからないが、パッチノートには今回の修正について何も記載されていない。これが単なるバグであるということに一縷の望みを託したい。

寒い冬はポケモンGOが遊べない

シカゴのように冬の寒さが厳しい場所では、これからの季節に外を歩いてプレイすることはほぼ不可能だ。公共交通機関や車の助手席に乗ってゲームをすることは、ポケモンGOの大きな楽しみの一つであったはずであり、今回の修正が意図的なものであれば、ナイアンティックは大きな過ちを犯したとしか言いようがない。

ナイアンティックは捕獲率の向上や「バディ(相棒)システム」の導入など、ゲームの改善を行ってはいるが、墓穴を掘ることも少なくない。サードパーティ製のポケモン追跡ツールが禁止され、意図的かどうかは不明にせよ時速40キロ以上でポケモンが出現しなくなると、プレーヤーの多くはゲームを放棄してしまうかもしれない。同社は、45分ごとにログインを促すプッシュ通知を新たに実装したが、これで継続率を高めることができると考えているとしたら大きな間違いだ。

今回の事象がバグであることを祈るが、もしそうでないとしたらナイアンティックはプレーヤーコミュニティの意見に真摯に耳を傾け、変更前の仕様に戻すべきだ。さもなければ、レベルアップが停滞しているプレーヤーの多くはこれを言い訳にしてアプリの利用を止めてしまうだろう。

編集=上田裕資

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